猫舌ヨーロッパ見聞録

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ヨーロッパ駐在生活と、猫・語学・旅行などについて書いていきます。

【ラークとカロール・億と兆】大きな数字の表し方、インドと日本・中国【世界の命数法】

今回の記事は2部作の後編、↓の記事の続きです。

pomme-voyage-langue-de-chat.hatenablog.com

 

前回の記事では西洋での大きな数字の表し方(命数法)について書きましたが、今回はアジアの命数法について触れたいと思います。

 

 

画像はhttps://butsudanyasan.net/column/933/より拝借

 

 

インド独自の数量単位

最近、仕事でインドの会社について調べる機会があったのですが、決算情報などを見ていくと、見知らぬ単位が。皆さん、croreとかlakhって聞いたことありましたか?

 

調べてみたところ、croreはカロールと読み、10の7乗(=1000万)を表す単位lakhはラークと読み、10の5乗(=10万)を表す単位だそうです。もともとはヒンディー語で、インドの他いくつかの周辺国でも日常的に使われているそう。

 

普段は10の3乗や6乗をベースにした西洋圏の単位に慣れているので、それ以外の方法を普通に使っている国があるというのは少し驚きでした。

 

Wikipediaによると、インドでは基本的に10の2乗(=100倍)ごとに数字の呼び方が変わるそうです。この中でも、ラーク・カロールは日常的に使用されているとのことです。またひとつ勉強になりました。

Wikipedia”インドの命数法”より

 

 

 

日本と中国の命数法の共通点と差異

先ほど、「西洋圏の単位に慣れている」と書きましたが、よく考えてみたら、我々日本人は普段から西洋とは異なる命数法をめちゃくちゃ使ってますね。万・億・兆なんて単位は、西洋の位取りとも全く異なります。

 

日本の命数法は、漢字が使われていることからも分かるように、中国に由来しています。しかしながら、現在の単位の使用法は中国と日本で異なっています

 

 

日本では、10の4乗(=1万倍)ごとに呼び方が変わる「万進」の方式が定着しています。万の1万倍が億、億の1万倍が兆、兆の1万倍が京、といった具合です。個人的にはシンプルで分かりやすいと思いますし、数が大きくなると単位がカッコよくなって良いですよね。恒河沙とか那由他とか不可思議とか、中二心をくすぐります。

 

 

一方の中国では、億までは日本と同じですが、10の12乗(日本語の兆)を表す場合には、兆ではなく”万億”を使うのが一般的なようです。10の16乗(日本語の京)は”万万億”や”億億”となります。これも分かりやすいといえば分かりやすいです。

 

中国語においてことをややこしくするのが”10の6乗”を表す兆の存在。

メモリーの容量などを表すメガバイト(MB)などで用いられるメガ(=10の6乗、100万)に兆の漢字をあてたため、兆が億(=10の8乗)よりも小さくなるという事態が起こっているようです。慣れたら問題ないのかもしれませんが、話を聞く限りではややこしいですね。

 

 

 

ということで、今回はアジアの命数法について軽くご紹介しました。この分野、深入りすればするほどややこしい事実が見えてくるので、このあたりで手を引こうと思います笑 興味がある方はWikipediaのリンクなど読んでみてください。

インドの命数法 - Wikipedia

命数法 - Wikipedia

 

こんな感じで言語を比較すると、そこから文化の違いや歴史が見えてきて面白いですよね。また面白いテーマがあれば書いてみようと思います。

 

 

 

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