高い!複雑!便利!スイスの鉄道サービス(2021年8月)
前回の記事↓で3泊4日スイス旅行の旅程について書きました。
pomme-voyage-langue-de-chat.hatenablog.com
今回は、複雑かつ充実したスイスの鉄道網および料金体系について書いていきたいと思います。
スイスの鉄道の料金システムとパスの種類
スイスはヨーロッパでも屈指の鉄道網を有しており、遅延率の低さも随一と言われています。一方で、料金がめちゃくちゃ高い!国全体の物価の高さにも起因しますが、例えばチューリッヒ空港~ベルンの1時間強の普通列車の2等車でも、通常料金だと56スイスフラン(現在のレートで6700円くらい)掛かります。
割引制度も用意されているんですが、スイストラベルパス、トラベルパス・フレックス、スイスハーフフェアカード(半額カード)など種類が多く、どれを選べばいいのかよく分からない!ということでここでもやはり先人の知恵をお借りします。色々見た中で、↓のサイトがとても役に立ちました。
スイストラベルパスを購入する前に | 鉄道マニアが教えるヨーロッパ鉄道のお役立ち情報
上記サイトからの抜粋ですが、どの割引を利用すればお得かは下記の手順で判断できます。まあこの手順自体けっこう手間なので、めんどくさければスイストラベルパスを買うのが楽ではありますが。
<以下抜粋>
Step1:旅程を確定(登山鉄道やロープウェイまで含めるとより正確)
Step2:各区間の半額乗車券とスイス半額カードとの合計料金を計算
Step3:スイストラベルパスと比較
※登山鉄道やロープウェイは結構馬鹿にならない料金なので計算に含めて計算することをお勧め
※スイス半額カードの有効期間は1ヶ月間(旅行期間が1ヶ月以内であれば日数計算の必要なし)
経験上、スイストラベルパスよりもスイス半額カードとの組合せの方がほとんどのケースで安くなります。
<以上抜粋>
どのパスを使えばお得か?
さて、この手順に従って、スイストラベルパスとスイス半額カードのどちらがどのくらいお得か計算してみます。運賃計算には、スイス国鉄(SBB)の公式アプリを使うととても便利!条件設定すれば、トラベルパスや半額カードを使った場合の料金も出してくれます。私鉄と国鉄をまたぐルートでも問題なしです。
SBB Mobile - Apps on Google Play
また、注意点として、一部スイストラベルパス購入者であっても追加でチケット購入が必要な区間があります(具体的には、ユングフラウヨッホに向かうまでのWAB鉄道、JB鉄道など)。この区間も、スイストラベルパスがあれば割引でチケットを購入できます。下記サイトの解説が分かりやすいです。
我が家の移動日程は以下の通り。基本は2等車で移動します。
<1日目>
チューリッヒ空港→ベルン→インターラーケン→グリンデルワルト
半額カード利用:42.6スイスフラン
<2日目>
グリンデルワルト⇔ユングフラウヨッホ
半額カード利用:111スイスフラン(座席予約なし)
<3日目>
グリンデルワルト→インターラーケン→ツヴァイジンメン→モントルー
半額カード利用:32.1スイスフラン
(実際はツヴァイジンメン~モントルーのみ1等車を利用しました)
<4日目>
モントルー→ローザンヌ→ジュネーヴ→ジュネーヴ空港
半額カード利用:17.5スイスフラン
――――――――――――――――――
半額カード運賃計:203.2スイスフラン
スイス半額カード(1か月有効):120スイスフラン
半額カード使用合計:323.2スイスフラン(1人あたり)
スイストラベルパス(4日分)が1人281スイスフランですが、ユングフラウヨッホ周辺のWAB鉄道およびJB鉄道は25%オフでのチケット購入が必要で、追加で166.5スイスフラン掛かるため、合計447.5スイスフランとなります。ということで、半額カードを使った方が120スイスフラン以上安いですね!ちなみに、スイストラベルパスは美術館や博物館などの観光地にも使えるので、こういった場所に多く行く予定の方はそれも計算に入れてみるようにしてください。
それにしても、旅行中の国内移動だけで1人4万円近く使ったのかと思うとやはりスイスはお金が掛かる…
スイスハーフフェアカード(半額カード)の購入方法
SBB公式サイトから購入
スイスハーフフェアカード(半額カード)の購入方法ですが、公式サイトから購入できます。ただし、日本発行のクレジットカードでの決済が上手くいかないケースが結構報告されていて、実際私がトライした時もうまく行きませんでした。
Swiss Half Fare Card – Switzerland at half the price | SBB
旅行代理店のサイトから購入
その他の方法としては、旅行代理店のサイトを通じて購入する方法がありますが、こちらは直前の予約を受け付けていないところがほとんどです。10日くらい前には動き出す必要がありそうです。
交通機関が50%割引に!スイスハーフフェアカード(スイス半額カード)事前予約 | スイス(チューリッヒ)旅行の観光・オプショナルツアー予約 VELTRA(ベルトラ)
現地購入
最後の手段が現地購入。我が家の場合も結局オンライン決済ができず、現地購入になりました。チューリッヒ空港に到着後そのまま鉄道のチューリッヒ空港駅に徒歩で移動。チケットカウンターに並んで窓口で購入します。
ちなみに、半額カードを購入すると↓のようなチケットホルダーをもらえます。切符も一緒にしまえて便利。
現地に行ってみての感想
チューリッヒ空港駅のチケット窓口には昼の12時頃に行きましたが、10分くらいの待ち時間で半額カードを購入できました。半額カードと一緒に当日のグリンデルワルト行きチケット(ベルン経由)も購入。窓口の担当者もかなり親切丁寧な対応で、「もう両替は済みましたか?必要ならここで両替もできますよ」とのこと。有難く、いくらかユーロをスイスフランに両替させてもらいました(現金使う機会はほぼありませんでしたが)。
路線をまたいだチケットの購入も非常にスムーズでしたし、鉄道の遅れも少ないし(遅れても遅延分数が分単位で表示される)、「スイスってしっかりしてるな!」という印象です。手厚いサービスに慣れた日本人でもストレス少なく旅行できるのではないでしょうか。
スイスの鉄道システムは複雑なので、記事も長くなってしましました。スイスの食事や観光地についてはまた別の記事で書きたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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